はじめに
ChatGPTは、人間らしい対話能力で世界中を驚かせました。しかし、そのChatGPTにもできないことがあります。
例えば、複雑な問題の解決策を提案できますが、それを実際に実行することはできません。
要求するPythonコードは書けても、そのデバッグはできないのです。
そんな中、OpenAIは『Code Interpreter』という新機能を開発しました。この機能により、ChatGPTはアイデアを実装し、問題を解決するAIエージェントに進化したのです。
本記事では、ChatGPT Code Interpreter機能の紹介と、この機能がもたらす大きな変革について説明します。
Code Interpreterとは？何ができる？
Code Interpreterは、Pythonというプログラム言語をChatGPT内で動作できるようにしたもので、ChatGPTへのプロンプトでPythonコードを実行することでさまざまなタスクを実行できるようになります。
この機能を使うためには、プログラミングスキルを持っている必要はありません。ChatGPTに自分のやりたいことを入力するだけでコーディングの知識・経験がなくてもプログラミングができてしまいます。
そしてCode Interpreterのすごさは、プログラミングを実施した後の出力までをChatGPT内で完結してくれることです。
過去に、ChatGPTを使ってPythonコードを出力してもらったことがありますが、この際には、コードを出力してもらっただけで、このコードが本当に動作するかどうかは自分で確認する必要がありました。
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それを、コードのデバッグまで自分でやってくれて、結果の出力もやってくれるようになったんです。
具体的に見ていきましょう。
Code Interpreterの機能を理解する
Code Interpreter機能がChatGPTに追加される前までは、ChatGPTが解決できる問題は、テキストで表現できる問題でなければなりませんでした。例えば、知らない言葉の意味を知りたい場合、それはテキスト生成によって解決できていました。テキストを別の言語に翻訳する時も、テキスト生成によって解決できます。
しかし、複雑なグラフの生成、画像や動画の編集、またはプレゼン資料の作成などはテキスト生成だけでは対処できません。それを、Code Interpreterの機能を搭載することで解決できるようになってしまいます。
また、そのために必要な機能として、追加で実装された機能があります。それは、ファイルのアップロードとダウンロードができるようになったことです。それにより、ファイルの内容を読み取り、プロンプトを実行し（内部でPythonを動かし）、回答を何らかのファイル形式で出力する、ということを実現しました。
このように、Code InterpreterはPythonコードを使用してユーザーのあらゆる問題を解決する革命的なツールに進化したのです。
Code Interpreterの使い方
使用するためにはChatGPT Plus（有料プラン）への加入が必要になります。使い方は非常にシンプルで、以下のステップですぐに使えるようになります。
①画面下のユーザー名の「・・・」から「Settings」を選択。
②「Beta features」にある「Code Interpreter」を有効にする。
これだけです。
Code Interpreterでできること
Code InterpreterでPythonを実行することで、以下のことができるようになります。
データ分析
CSVやXLSなどのデータファイルをアップロードし、データの加工や集計を行うことができます。これを使えば、Googleサーチコンソールのデータを分析してもらうことができます。
グラフ作成
データ分析の結果をグラフや地図にして視覚化することができます。また、作成したグラフをPowerPointに出力しプレゼン資料を作成することも可能です。
画像処理
PNGやJPEGなどの画像ファイルをアップロードし、画像のサイズ変更や回転、切り抜きなどの編集を行うことができます。
ゲーム開発
ChatGPTにゲームの仕様を自然言語で説明することで、それに応じたゲームプログラムを生成することができます。また逆に、ゲームのプログラムをアップロードすることで、その仕様書を作ってもらうことも可能です。
学習ツール
Code interpreterが生成するPythonコードはコメント付きで表示されるため、コードの構造や動作を理解するのに役立ちます。また、数学や物理などの学習にも活用できます。
まとめ
ChatGPTのCode Interpreterは、生成型AIの革命です。
テキストベースのQ&AをメインにしていたChatGPTが、自らPythonを動かしプログラムを実行する能力を与えられたことで、本当の意味で人間のアシスタントに進化しました。
生成型AIが登場した時に言われていたシンギュラリティ（技術的特異点）を感じさせるこの機能は、確実にAIの未来を、人間の仕事を変えるものになると信じています。
是非皆さんも使ってみてください。
AIと共に未来を創る！
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