はじめに
2023年11月7日に開催されたOpenAI社のDev Dayでは、大変重要な発表がありました。目玉となったのは、最新かつ最も高度な自然言語モデルであるGPT-4 Turboの正式発表でした。GPT-4 Turboは、従来のトークン数(文字数)8Kを大きく上回る128Kのコンテキストを処理可能になりました。これは、ビジネス書300Pほどに相当するトークン数になります。
これだけのコンテキストを処理できるようになったことで、
その他の新機能
更に、以下のアップデートが発表されています。
①ChatGPTがAll in ONEに
GPT-4Vで実装されたブラウジング機能、DALL-E3、プラグインといった機能が、今までは選択して使用するようになっていたのが統合され、共通のUI上で使用することができるようになりました。
②Assistants APIのベータ版が利用可能に
OpenAIのAssistants APIは、アプリケーション内でカスタムAIアシスタントを作成するための新しいツールです。このAPIはPythonコードを実行し、話しかけるだけで外部アプリを起動し必要なアウトプットを返してくれます。現在はベータ版であり、今後は開発者が独自のツールをAPIに統合できるような機能拡張が計画されています。
※API・・・Application Programming Interface:異なるソフトウェア間で情報を交換し、Webサービス間をつなぐ仕組みのこと
③カスタマイズAIアシスタント『GPT builder』
今回のメイントピックです。
誰でも独自のAIアシスタント(GPT)をカスタマイズして共有できるツールです。このツールを使って、クリエイターは自分自身のAIモデルを構築し、新しいアプリストアを通じて他のユーザーに販売すること(マネタイズ)ができるようになります。
GPT builderで何ができるようになるのか?
GPT Builderによって、自分専用のChatGPTができると言いましたね。
GPT Builderは、コーディングの経験がなくても利用できるようにユーザーフレンドリーに設計されています。開発者はカスタムデータセットをアップロードし、モデルを微調整し、特定のトピックやユースケースに合わせたGPTアシスタントを作成することができます。
名前、説明文、カスタム指示、ファイルのアップロードなどの特定機能、DALL-E3で作成したプロフィール写真など、自分の好きなようにカスタマイズができることが大きな特徴です。
更に、自ら作り上げたGPTを展示・販売することができるGPTストアの開設も予定されており、より多くのユーザーに使用されたGPTの作成者には、インセンティブが支払われることになっています。
GPT builderの使い方
GPT builderの使い方は簡単です。
上の画面のように、『Explore』を選択して『My GPTs』を開いたら、『Create GPTs』から作成画面に移ります。
これがGPT builderの作成画面です。
ChatGPTが何を作りたいかを聞いてくるので、その質問に答えていけば、自分の作りたいChatGPTが作れます。そのGPTの名前やアイコン画像までChatGPTが提案してくれるので、その提案で良ければそのまま採用するも良し、気に入らなければ自分で好みのイメージを伝えれば、またChatGPTがイメージに合わせて再提案してくれます。
ある程度自分のイメージを伝え終わったら、『Configure』をクリックすると、ここまで自分が伝えた要件をGPTの定義書として起こしてくれているので、ここを直接編集することでも自分専用のChatGPTの完成に近づきます。
まとめ
今回のアップデートを通じて、ChatGPTは従来以上にあなた専用のAIアシスタントへと進化しました。日々の使用を通じて、このツールを細かく調整していくことで、ChatGPTはあなたのニーズに合わせた回答を提供し、時には頼りがいのあるメンターとしても機能します。
このAIの目覚ましい進化に共に触れ、一緒に新しい世界の探索を楽しみましょう。
AIと共に未来を創る!
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